制作・引き渡し

採用サイト制作を提案に加えるには|企業サイトの相談から考える

採用サイトの制作案件も受けたい制作者へ。企業サイトの相談から、仕事紹介・社員インタビュー・募集情報の更新をどう提案するか、架空の例で整理します。素材や担当の確認、既存ページの修正で足りる場合、見積もりへ進む条件も扱います。

採用サイト制作を提案に加えるには|企業サイトの相談から考える。相談内容から制作内容を具体化し、素材や担当の確認へ進む流れ。

企業サイトは作れる。写真や文章、デザインにも得意なことがある。採用サイトの制作案件も受けたいけれど、顧客に何を提案すればよいのか。

その段階なら、企業サイトのリニューアル相談で、採用情報に見直したい点があるかを聞くところから始められます。仕事内容が伝わっていないのか、働く人の様子が見えないのか、それとも募集情報の更新に手間がかかっているのか。相談の中身によって、提案する制作物は変わります。

最初に整理したいのは、顧客が伝えたいことと、それを形にするために自分が提供できることです。写真撮影や原稿整理も、募集の表示・更新の設計も、その候補になります。

企業サイトの見直しと一緒に、採用情報も確認する

企業サイトの相談から採用向けの内容へ話が広がった公開事例があります。R4が紹介する大東株式会社の制作では、企業サイトの刷新に加え、求職者にも活用してもらいたいという意向がありました。それを受け、企業紹介と採用の両方の役割を持つサイトを提案しています。R4の制作事例

この事例から、どの顧客にも採用サイトを提案すべきだとは言えません。ただ、独立した採用サイトの依頼を待つ以外にも、顧客の要望を聞く機会があると分かります。

たとえばリニューアルの相談なら、「採用情報も今回見直したいですか」と確認する。関心があれば、今のページで伝えきれていないことや、更新で困っていることを聞きます。採用の課題がなければ、無理に制作範囲を広げる必要はありません。

「採用にも使いたい」を、制作するものへ具体化する

顧客の相談から、仕事紹介と業務写真、社員インタビューと人物写真、入力画面と表示切り替えの制作提案へつなげる3つの架空例。素材・担当・更新方法も一緒に確認する。
相談から制作提案への具体化例(架空)。画像をクリック・タップすると拡大できます。

ここからは説明用の架空例です。企業サイトの改修を相談している「サンプル企業A」は、採用ページに募集条件を載せています。顧客からは、仕事内容や職場の様子も伝えたいという要望が出ました。取材や写真の準備、公開後の更新担当はまだ決まっていません。

この相談に対して、「社員インタビューを追加しましょう」とすぐページ数を決めると、何を聞き、誰が原稿にするのかが後回しになります。まず、伝えたい内容を制作物と確認事項に分けます。

顧客の相談・要望伝える情報提案できる制作内容先に確認すること
仕事内容を具体的に伝えたい担当する作業、関わる相手、一日の流れ仕事紹介の原稿整理、業務の写真、ページのデザイン現場へ話を聞けるか。撮影できる作業や場所はどこか
働く人や職場の様子を見せたい入社後に覚えること、周囲との関わり、本人の経験社員インタビュー、人物写真、紹介ページ出演する人、取材・原稿の担当、掲載前の確認者は誰か
募集内容の変更を反映しやすくしたい現在の募集条件、募集中か終了か求人の入力項目、表示の切り替え、更新手順誰が変更を判断し、誰が操作するか。終了時にどの表示を変えるか

この表は、そのまま全部を発注してもらうためのセットではありません。サンプル企業Aが現場の写真をすでに持ち、原稿も社内で用意できるなら、制作者は情報整理とページ制作を中心にできます。反対に、素材が何もなければ、取材や撮影を含めるか、協力者を探すかを先に相談します。

募集情報も同じです。求人を追加・終了するたびに複数ページを書き直しているなら、入力箇所と表示の関係を見直す提案が考えられます。表示の切り替えだけで保守が完結するわけではなく、更新する人や確認手順まで含めて提供範囲を決めます。

写真や言葉をつくる力を、提案内容として説明する

「デザインできます」から一歩進めて、何を伝えるためのデザインなのかを説明すると、採用向けの提案が具体的になります。

仕事紹介なら、作業名を並べるだけでなく、誰と関わり、どこまで担当するのかを文章にする。写真なら、職場全体の雰囲気だけでなく、その説明に対応する作業や人を撮る。インタビューなら、会社を褒める言葉を集めるだけでなく、入社直後に戸惑ったことや仕事を覚えた過程を聞く。いずれも、掲載する人や会社への確認を前提にした制作案です。

実際の制作内容を知る例として、ウェブビルダーが公開するジャパンシステム株式会社の事例も参考になります。コンテンツ企画、撮影、ライティング、更新の仕組みの導入、文書整備が、担当した作業として挙げられています。ウェブビルダーの制作事例

これは他社の制作事例であり、2GUの導入実績ではありません。同じ規模や制作体制をまねる必要もありません。自分の得意な作業を、顧客に必要な成果物として説明するための参考にします。

たとえば、次のように提案できます。これも架空の例です。

「今の採用ページには募集条件がありますが、実際にどんな仕事をするかは読み取りにくい状態です。現場への取材と写真をもとに仕事紹介を整え、募集情報から読めるようにする案はいかがでしょうか。今回は仕事紹介の原稿整理とページ制作を対象に、撮影をどちらが担当するかをご相談したいです。」

この段階で、応募数の増加や採用成功まで約束する必要はありません。何を制作し、どの情報を伝えられるようにするかを説明します。採用目標や採用条件そのものの見直しは、顧客の採用担当者が判断する事項として、サイト制作と分けて相談します。

既存ページの修正で足りるかも考える

採用向けの提案は、新しいサイトを一式作ることに限りません。

不足しているのが仕事内容の説明だけなら、既存ページの原稿と写真を見直す案があります。募集要項までたどり着きにくいなら、メニューやページ内の案内を直す。更新箇所が散らばっているなら、情報の持ち方と更新手順を整理する。まずは顧客が困っている部分に、制作内容を合わせます。

職種ごとに仕事紹介を増やしたい、社員の取材記事を継続して載せたい。そうした要望があれば、採用情報全体のページ構成を考えます。そのうえで、既存サイト内へ追加するか、別の採用サイトとして作るかを検討します。

素材の準備や確認を担当できる人がいない場合は、ページ数を増やす前に制作体制を相談します。作れるページが多いことと、顧客が継続して運用できることは別です。

2GUを使う部分と、制作者がつくる部分を分ける

2GUで使える募集要項・社員紹介などの機能と採用向けページパターンに対し、写真・原稿の制作、個別デザイン調整、顧客への操作説明は案件ごとに必要。学習・調整・引き渡しの作業も見込む。
2GUの共通部分と案件ごとの制作・引き渡し。画面は説明用のイメージです。画像をクリック・タップすると拡大できます。

WordPressで求人情報や社員紹介を扱う構成になったら、共通の機能やページ構成を利用する方法も検討できます。

2GUは、採用サイト向けのWordPressテーマとプラグインのパッケージ商品です。募集要項や社員紹介などを扱う機能と、採用向けのページパターンを備えています。商品の構成と提供範囲は2GUの商品案内で確認できます。

仕事のどの場面を撮るか、誰に何を聞くか、何を文章で伝えるかは、案件ごとに制作者と顧客が決める部分です。写真・原稿の制作、個別のデザイン調整、顧客への操作説明まで商品だけで済むわけではありません。

採用サイト制作の受注や単価の向上を、2GUが保証するものでもありません。共通部分に使える範囲と、学習・調整・引き渡しに必要な作業を確認したうえで、今回の提案に合うかを判断してください。既存ページの修正だけで足りる案件なら、新しいテーマやプラグインを導入しない選択もあります。

提案の反応を確かめてから、見積もりの条件をそろえる

まずは一つの相談に対して、「伝えたい情報」「制作するもの」「素材・更新の担当」を短く書いてみてください。顧客が必要としているか、用意できる素材があるかを確認できれば、見積もりに必要な条件も整理しやすくなります。

制作する内容が見えてきたら、ページ数、初期の原稿・求人件数、更新担当、対象外の作業を決めます。採用サイト制作の要件定義と、見積もり前の確認項目を使い、合意できた内容と未決定の条件を整理してください。