制作・引き渡し

採用サイトのサイトマップの作り方|構成例と調整手順

採用サイトのサイトマップを作る手順を、構成例とともに解説します。ページを分ける・まとめる判断、必要な素材と確認担当の整理、仕事紹介から募集条件・応募先までの経路点検を、記入例付きで紹介します。

採用サイトのサイトマップの作り方。ページ構成を表すカードを並べたアイキャッチ。

採用サイトのサイトマップは、必要なページと、その親子関係を整理する構成図です。「会社紹介」「仕事紹介」「募集要項」といった情報をどこに置くか、制作前に全体を見渡せます。

作るときは、構成例をもとにページを並べ、募集する職種、読者が知りたいこと、用意できる素材に合わせて調整します。最後に、仕事や条件を読んだ人が応募先へ進めるかを確認します。

まず、一職種を募集する架空の企業を例に、サイトマップを見てみましょう。その後、複数の職種・拠点を募集する場合の変更点と、ページ一覧表の記入例を紹介します。

一職種を募集する採用サイトの構成例

この企業は、一つの拠点で営業職を中途採用する想定です。会社や仕事の説明、研修・働き方の情報、募集条件が揃っています。応募は、外部の採用管理システム(ATS)で受け付けます。

採用トップの下に会社について、営業の仕事、働く環境、募集要項・選考の流れを配置した一職種の構成例。募集要項から外部の応募先へ進む。
説明用の架空例。図をクリック・タップすると拡大できます。

図の実線はページの親子関係、破線はサイト外の応募先へのリンクです。メニューの並び順や、すべてのページ内リンクを表したものではありません。

「働く環境」に載せる情報が少なければ、「会社について」の中にまとめる方法もあります。一つの募集だけなら、募集一覧を別に作らず、募集要項へ直接案内する構成から検討できます。

ここで扱うのは、制作時のページ構成図です。訪問者向けのリンク一覧であるHTMLサイトマップや、検索エンジン向けのXMLサイトマップとは用途が異なります。

各ページに載せる情報を決める

ページ名だけでなく、そのページで何が分かるかを決めておくと、原稿や写真を集めやすくなります。先ほどの例では、次のように整理できます。

ページ読者が知りたいこと掲載する情報の例
採用トップどんな会社が、どんな仕事を募集しているか会社・仕事・募集の要点と、詳しく読めるページへのリンク
会社について何を提供し、どんな考えで事業を続けているか事業内容、会社概要、大切にしている考え
営業の仕事誰に何を提案し、どのように働くか担当業務、チーム、一日の流れ、仕事の写真
働く環境入社後にどんな支援があり、どう働けるか研修、働き方、制度、職場の様子
募集要項・選考の流れ応募条件、勤務地、選考、応募方法は何か確定した募集条件、選考手順、対応する応募先

同じ内容を、会社紹介、仕事紹介、募集要項のすべてに詳しく書く必要はありません。たとえば研修制度の説明を「働く環境」にまとめ、仕事紹介から案内すれば、説明の置き場所を揃えられます。募集ごとに異なる条件は、その募集要項で確認できるようにします。

社員インタビュー、数字で見る会社、よくある質問なども候補になります。インタビューがあれば、仕事紹介だけでは伝わりにくい経験や職場の様子を補えます。複数の記事を継続して載せるなら一覧と詳細を設け、短い紹介なら仕事のページに含める、といった調整ができます。

掲載する内容を選びたいときは、採用サイトのコンテンツ10選で、各項目の掲載例と優先順位の決め方を確認できます。

参考に、リクトの構成案は採用サイトの情報を広く分類し、LIGの構成例は各ページの内容と制作事例を紹介しています。構成例を比べるときも、自社に必要な情報を選んで使いましょう。

応募先と補助ページも一覧に残す

応募フォームをサイト内に置く場合は、フォームと送信完了の案内まで構成に含めます。外部サービスへ案内する場合は、その応募先をサイト内のページと区別して記録します。応募方法の選択は、採用サイトの応募先をどう決めるかで詳しく扱っています。

プライバシーポリシー、お問い合わせ、必要に応じたエラーページなども、制作範囲の確認から漏らさないようにします。すでに企業サイトに適切な案内がある場合は、採用サイトにも同じページを作るか、既存ページを参照するかを決めておきます。図を簡潔にするため省略したページも、ページ一覧表には残してください。

自社に合わせてページを分ける・まとめる

まず、誰のどんな疑問に答えるかを確かめる

同じ職種数でも、採用する対象によって必要な説明は変わります。

たとえば、仕事の経験がない学生に業務を伝えたいなら、入社後に学ぶことや一日の流れを具体的に示す案が考えられます。経験者を募集する場合は、担当する仕事の範囲やチーム内での役割を詳しく伝える案があります。新卒・中途という区分だけで決めず、実際の応募者から寄せられる質問や、採用担当者が説明している内容を確認します。

新卒と中途で募集条件や選考が異なるなら、それぞれの情報へ進む入口を分けます。会社紹介や共通制度は、一つのページを共有できる場合があります。対象者ごとにサイト全体を複製する前に、共通の情報と異なる情報を整理しましょう。

独立ページにするだけの情報と素材があるかを見る

「社員紹介を載せたい」と決めても、取材する人や原稿が決まっていなければ、そのページの準備は進みません。取材を行って独立した記事にするのか、手元の情報を仕事紹介にまとめるのかを考えます。

ページを分ける目安は、独立した問いに答える内容があり、読者がそのページを探す理由を説明できることです。逆に、見出しと数行の説明しかないページが並ぶなら、一つにまとめたほうが読みやすくなる場合があります。

ただし、素材がないことと、情報が不要なことは別です。応募条件や仕事内容など、判断に必要な情報が不足しているなら、削って済ませず確認事項として残します。

複数の職種・拠点を募集する場合

先ほどの企業が、営業に加えて開発とカスタマーサポートも募集するとします。営業は拠点A・Bで業務と条件が異なり、他の二職種は一拠点での募集です。いずれも説明用の架空例です。

仕事紹介を営業・開発・サポートに分け、募集一覧の下に営業の拠点A・B、開発、サポートの四つの募集詳細を配置した構成例。会社情報と働く環境は共通にする。
説明用の架空例。図をクリック・タップすると拡大できます。

この例では、職種を選べる「仕事紹介」と、応募する募集を探す「募集一覧」を設けました。会社情報と共通の働く環境は、そのまま使います。

営業の募集詳細を拠点ごとに分けたのは、業務と条件が異なるためです。勤務地が複数でも、仕事内容・条件・応募先を一つのページで明確に案内できるなら、まとめる案もあります。職種数と拠点数を掛け合わせて、自動的にページ数を決める必要はありません。

仕事紹介は日々の業務やチームを説明し、募集詳細は応募条件と応募方法を案内します。この違いを設けるほど情報量がない場合は、仕事の説明を募集詳細へまとめる構成も選べます。

募集一覧に検索や絞り込みを付けるかは、件数だけで決めず、読者がどの条件で探すかを確認します。一覧・詳細の画面を具体化する段階では、求人一覧と詳細の設計も参照できます。

ページ一覧表に素材と担当を書き込む

構成図ができたら、各ページの情報を表にします。表計算ソフトや文書に、ページ名、親ページ、答える問い、必要な素材、確認担当を並べれば始められます。

次は、一職種の例の一部を記入した表です。図のすべてのページを同じ形式で書き出し、補助ページや外部の応募先も加えます。

ページ名・親ページ答える問い必要な素材・確認担当分ける理由・未決定事項
営業の仕事/採用トップ誰に何を提案する仕事か業務説明・写真/営業責任者仕事を具体的に説明する。写真の撮影日が未定
働く環境/採用トップ研修や働き方はどうなっているか制度資料/人事担当情報量を見て、会社紹介へまとめるか判断
募集要項・選考の流れ/採用トップどんな条件で、どう応募するか募集条件・選考手順/採用担当外部応募先と内容・更新担当を照合する
外部の応募先/サイト外この営業職へ応募できるか該当求人のURL/採用担当サイト内のページ数には含めず、リンク先を確認

以下の空欄表をコピーし、必要な行を追加して使えます。

ページ名・親ページ答える問い必要な素材・確認担当分ける理由・未決定事項

未決定事項は「要確認」だけで終わらせず、何を誰に確かめるかを書きます。「研修の説明を人事担当に確認する」「拠点Bの応募先を採用担当に確認する」まで分かれば、次の作業へ移れます。

ページの階層とは別に、応募までの経路を点検する

サイトマップの上から下へ、すべてのページを順番に読んでもらえるとは限りません。仕事紹介を読んだ人も、募集詳細へ直接来た人も、必要な情報と応募先を見つけられるかを確認します。

複数募集の例なら、次のように辿ってみます。

  • 拠点Bの営業に関心がある人が、営業の仕事内容、拠点Bの募集条件、拠点Bの応募先へ進めるか。
  • 開発職に関心がある人が、開発の仕事と募集条件を確認し、別職種の応募先へ迷い込まずに進めるか。

構成図にはページの親子関係を残し、必要なページ間リンクは別に書き添えます。仕事紹介から募集一覧や対応する募集詳細へ案内する、といった経路です。外部で応募を受け付ける場合は、サービスの総合トップへ送るだけで足りるか、該当する募集へ直接案内できるかも見てください。

この段階では図と表を使って確認し、デザイン・実装後には実際のリンクやスマートフォンのメニューでも辿ります。構成図を描いただけで、使いやすさの確認まで終えたことにはなりません。

まずは構成例から自社案を一つ作り、判断できないページに確認事項を書き込んでみてください。必要な情報を集めるところから整理したい場合は、採用サイトのヒアリング・要件整理へ進めます。